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墨にとけていく心(おもい)−石原獨往展

2025年8月23日(土)~9月15日(月・祝)

火・水曜日は休館

午前10時−午後5時(入館受付午後4時30分まで)

 

毛筆の長い歴史を経て、私たちは鉛筆の使用からシャープペンシルに移って筆圧の要を失い、さらにワープロのシステム登場によって「書く」ことの本義から遠ざかってきました。今日では、身体性を持たない言語的空間が広がり、「書く」ことと「打つ」こととが同義になろうとしています。

紙と筆と墨による「書」は、身体から腕、指へと、心にひそむ思念が伝わって、墨を含んだ筆の先、白い紙に言葉が現れます。

書家・石原獨往は紙に彫刻するがごとく筆を持ち、触覚と身ぶりの深度を上げ、書きながら言葉を生み、そこに心を露わにします。「書道」に抗い、視覚が字形を写す指導を脱却し、長く教育の場で、書の核心と自己表現、希望を持つことを伝えてきました。

当館の名に冠する「アンフォルメル」の表現は、制作の行為性や絵画の触覚性を強調し、描くことを根本から問い直そうとした試みでもありました。今回、それらのラディカルな作品を収蔵する異形の建築空間で、ひとすじに歩を進めながら展開する石原の表現の魅力を紹介します。

 

石原 獨往(いしはら・どくおう)本名:寛也

1962年、長野県生まれ、飯田市在住。新潟大学教育学部特別教科書道教員養成課程卒業。長野県上・下伊那地域の各高等学校(箕輪工業高校、赤穂高校、飯田風越高校、伊那弥生ヶ丘高校、飯田OIDE長姫高校)で36年間書教育に携わるとともに、書の新たな表現に取り組んできた。個展、二人展を中心に作品を発表。23年、個展「石原獨往展−教育の終筆・表現の送筆」開催(飯田市)。07年、芸術教育実践記録『自己を育てる書教育〜人間として丸ごと大きく成長していくために〜』、08年、作品集『影が光を照らし始める瞬間(とき)』刊。15年、芸術新聞社『墨』評論賞(石川九楊選)準大賞。

刻々の光 細田一夫写真展

2025年6月7日(土)−6月30日(月)

*終了しました。大勢の皆様のご来場ありがとうございました。

火・水曜日は休館

午前10時−午後5時(入館受付午後4時30分まで)

 

細田一夫は生地で長く農作に親しむが、闘病を機に新たな人生に挑む。かつて険しい岳々に登った思いを胸に、県内の山々や渓谷を巡り、峻厳な場所と時間に身を置く。

刻々と移ろう光の中に、山や水、木々の煌めきの瞬間をとらえる。

細田 一夫(ほそだ・かずお)

1939年、長野県南向村(現中川村)生まれ。70代半ばで写真を手がけ、長野県内の山々などを巡り撮影を続けている。

2024年、アンフォルメル中川村美術館開催の[なかがわ芸術村]写真公募展で特別賞を受賞。

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ギャラリートーク

6月8日(日) 午後1時30分〜

*参加には入館料が必要です。

 

主催/会場 アンフォルメル中川村美術館

 

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アンカー 1

人形百態−美術館のひな祭り

3月20日(木/祝)〜 4月21日(月)

*終了しました。大勢の皆様のご来場ありがとうございました。

私たちは、ひな人形に災いを遠ざけ、夢と幸せへの願いを託すとともに、祈りのための造形も長く手がけてきました。また、今日では身体やジェンダー、社会に対する視点などから、さまざまな表現が広がっています。今回、建築家・毛綱毅曠による奇想の美術館で、伝統と現代が交差する人形展示をご覧ください。

コロナ禍がさまざまな分断と孤立を招き、バーチャルな空間にアバター(分身)が溢れる時代に、鑑賞と愛玩を超えて人形の内外面に自身を投影したり他者を求めるなど、さまざまな困難を乗り越え、一人ひとりが希望を抱く機会とするものです。

【主な展示品】

段飾りのひな人形や舞踊人形、わらべ人形をはじめ、吊るし飾りが連なり、着せ替え人形や振袖の着物なども並びます。

また、人形作家・土井典の球体関節人形、子供服をモチーフにした京野早苗の銅版画、無数のミニチュア人形が密集する上林泰平の作品、野沢尚志制作の土偶などを展示します。

それに地元保育園の子どもたちの微笑ましい人形の数々は、喜びにあふれています。

主  催:アンフォルメル中川村美術館

出展協力:あつい!こまがね つるし飾り隊/中川村みなかた保育園/中川村片桐保育園ほか

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